2018年12月3日月曜日

tinywhoopの構成要素


ここでは、TinyWhoopを構成しているパーツの情報を簡単にまとめています。


フライトコントローラー(FC)




フライトコントローラーとは、パソコンで言うマザーボードです。私がいままで触ってきFCだけでも10種類以上。
FCの役割は、姿勢や外部環境を常に監視して、様々な管理をします。現在の姿勢とプロポから送られてくる命令との差分を常に調整します(PID制御)。ここでは、主に概要だけを説明します。

FCに搭載されている機能


BEC電源: バッテリーの電源を昇圧してFC、モーター以外の装置(FPVカメラや映像送信機VTXなど)に電源を送る電源端子。
ESC: モーターを接続し、電流を管理している。
RX: プロポから送信された情報を受信する受信モジュール。
OSD: FCが様々な情報を処理しており、その情報を映像に付加してモニターに表示する機能。

FCの形状


左:Eachin製六角タイプ(2点でフレームにネジ止)
EachinE010・011Cで採用されているFCで、Eachin製のフレームにしか乗せられません。ただし、上端(先頭方向)にファームウェアへアクセスすることができる四つの穴のパッドがあるタイプは、工場出荷時のファクトリーファームウェアをSilverWareに書き換えることで、様々な機能を実装できます。特に有効なのは平行を維持するジャイロをOffにして飛ばせるアクロモードです。E011cのSilverware化については、後程紹介記事をかきます。


右:ひし形タイプ(4点でフレームにネジ止)
TinyWhoopオリジナルのBladeIndectrixから始まり、BeeCore・BeeBrain・BetaFPV・AilianWHoopZer0などがあり、フレームは共有できます。最初からファームウェアがBetaFlightやSilverwareであるものが多数でており、フレームは4つネジタイプに互換性あり。

ファームウェア(PCでいうOSみたいなもの)



Betaflight(Cleanflight): USB接続で調整、管理がしやすく、TinyWhoopだけでなく大きなレーシングドローンでもこれが主流です。オープンソースで有志の方による開発が盛んです。FCのUSBポートとPCを接続して、BetaflightConfigratorというGoogleChromのアドオンで細かい調整が簡単にできる。また、情報も非常に豊富で中級者はこれを選ぶとよいでしょう。


SilverWare: オープンソースのファームウェアで、有志の開発が常に進んでいる。Eachin E011cのファクトリーファームウェアをSTLinkというインターフェースを使ってSilverWareに書き換えたり、BetaFPV liteや、Beecoer liteのように最初からSilverWareが採用されているFCもあります。ただし、BetaFlightほど頻繁に調整する場合、初心者にとっては敷居がたかい。なぜなら調整の際には、STLinkというインターフェースを基盤の端子にはんだ付けして、もとのSilverWareをフラッシュし直す必要がある。利点はFCが安い!1000円前後で購入できるということ。調整しなくてもある程度安定していること。決まった設定でFCを安く量産できること。

詳しくはこちらの記事


ファクトリーファームウェア:  工場出荷時の一般的なトイドローン固有のファームウェア。BladeIndustrixオリジナルや、STlinkの書き換え端子がない一般的なトイドローンメーカーの設定で満足できるうちは、失敗しないで遊べるという利点もあります。なにせ、FCの調整は機体構成やバッテリーの違いですら設定を最適に調整する必要がでてくるからです。それなりの知識と経験が必要です。

世の中パソコンはたくさんのメーカーが販売してますが、同じ商品名でも生産時期が違うだけで、パーツ構成やドライバも違いますよね?このフライトコントローラーも同じことが言えます。同じTinyWhoopの商品名でも、微妙なマイナーチェンジを繰り返していたり、FC自体やファームがこっそりと変更されていることもしばしば。


モーター

クアッドローターには、4つのモーターがある。時計回り(CC)、反時計回り(WCC)がそれぞれ2つずつ対角線上に設置されている。
今回はブラシモーター(Brushed)のみについて記述します。本格的なレースドローンでは、ブラシレスモーター(Brushless)とうパワーのあるモーターを使います。一部TinyWhoopもブラシレスモーターが流行しつつありますが、ここは別で紹介します。


モーターのサイズ表記(直径×長さ)

615モーター 6mm×15mm 軸0.8mm
617モーター 6mm×17mm 軸0.8mm
716モーター 7mm×16mm 軸0.8mm
720モーター 7mm×20mm 軸1.0mm
8020モーター 8mm×20mm 軸1.0mm
8520モーター 8.5mm×20mm 軸1.0mm

モーター性能の指数

Kv値: 電圧1Vでの回転数/分
PRM: 一定電圧での回転数/分

メーカーがRPMを使う場合は、何Vの定電圧をかけているかが省かれている場合があります。なるべくKv値を目安に選ぶとよいでしょう。
ESCの電圧が一定であれば、Kv値が高ければ高回転・低トルク、低ければその逆となります。また、高いKv値のモーターに電圧をバカ食いさせると高回転でかなりの発熱がありますが、いざというときのパワーがあるのはありがたいです。
また、モーターのサイズが大きいほどトルクがある反面、重量が増して浮力が必要になります。その分消費電力も大きくなります。一般的には615〜716が主流です。機体構成で一番最初に決めるのはモーターサイズです。これが決まれば次はプロペラ。浮力の計算もできますが、理論値と期待値は大きく違う場合がありますので、試して体感するほうが正しいと僕は思っております。
また、ブラシモーターは寿命があります。中のブラシが摩耗して、5〜7時間程度で寿命を迎えるそうです。私はスロットルアップの時に機体が揺らぐようになったら、一つ一つのプロペラに息を吹きかけてみて、音がシャリシャリとか、プロペラがすぐに止まってしまう物は交換します。
砂塵のうく地面へ落下したときや、逆さまで落下した際のモーター軸ズレなども、同様の方法でチェックしましょう。
交換をケチっても楽しく飛ばせません!!悪いモーターはすぐに交換しましょう。


プロペラ


あまり種類があるわけではありませんが、サイズと羽の枚数で違いがあります。一番神経をつかわなければならないのは、プロペラの変形や破損で、確実に振動が増え、FCの計算を大きく狂わせます。正しい姿勢を検知できない場合はまず、プロペラを交換しましょう。


プロペラの羽数


羽数は2枚、3枚、4枚があり、羽の枚数が少ないほど圧縮率があがりますが抵抗があがるためトルクが必要です。パンチ力は上がるが消費電力が上がります。
逆に枚数が多ければ、少ないトルクで回りますが、パンチ力が下がります。
2枚はパンチ重視
3枚は中間
4枚は安定性と燃費重視


サイズ表記(半径mm)


31mmプロペラ 軸穴0.8mm
40mmプロペラ 軸穴1.0mm
48mmプロペラ 軸穴1.0mm
無論大きければ効率が上がりますが、トルクが必要です。

プロペラサイズはモーターサイズでほぼ確定しますが、羽数は現実、体感的には大きく変わりません(私はわかる!と、思っている。。)。
その他、素材が硬ければ圧縮効率があがりますが、クラッシュしたときに折れたり欠けたりします。柔らかければ曲がる程度で、手で戻せることもありますが、曲がったプロペラは大きな振動を発生させます。これがかなりトラブルの原因になります。PIDの調整が決まらない人、調整を疑う前にまずはプロペラを交換しましょう。
チェックのしかたは、口で勢いよく息を吹きかけると、振動があるかないか手に伝わってわかります。クラッシュしたらまず確認!地面に落ちていた髪の毛がモーター軸に絡みついている場合も同様のチェックでわかります。すべてのプロペラが息を吹きかけてスーっと動かないときは直ぐにプロペラを外してチェックしてください。
プロペラは、硬い素材のもので頻繁に交換するべきパーツです。


フレーム



モーター、FC、カメラ&VTX、キャノピーを乗せる骨組みです。
モーターの中心から、対角のモータの中心までの距離で、フレームサイズは表記されます。

フレームのサイズ表記


65mmフレーム: 31mmプロペラ用
75mmフレーム: 40mmプロペラ用
85mmフレーム: 48mmプロペラ用

主流は65mmフレームですが、最近のブラシレスTinyWhoopの影響で75mmフレームも流行ってますね。85mmのフレームを使うなら、普通にTinyWhoopでなくて、2インチのブラシレスでいいのではないでしょうかねぇ。と思いますこの頃。



バッテリー


リポバッテリーですので、まず取扱注意!ちょー危険です。

セル数: 一つのバッテリーに何個のセルがあるか。TinyWhoopでは基本的に1セルです。1sとか1cellと表記されます。
電圧(V): そのままです。近年ハイボルテージ(LiHv)と呼ばれるリポバッテリーが主流で、3.8V LiHvと表記されます。以前は3.7V Lipoが使われてました。
容量(mAh):電気の流れる量そのもので、一時間に何mAの電流を流せるかという値です。
充放電許容量(C): 大きければ大電流を取り出せます。また、1Cとはバッテリー容量を1時間で消費しきる電流値。
コネクタTinyWhoopでは主に二種類の電源コネクタを使用します。JST ph2.0プラグとph1.25プラグですが、運用するバッテリーの端子に合わせてプラグを変更します。Ph2.0プラグの方が大電流を取り出すことができます。
また、以外とこのプラグは消耗品でもあります。電流を取り出し続けると、焦げなどで劣化して通電効率が下がります。頻繁に抜き差しするため中で断線したりもするので、予備は手元に置いておきましょう。

1s250mAh30cは、250✕30=7500mAhで、定格電流7.5A。一度に7.5Aまでの電流が流せることになります。

注意とアドバイス(長くなるよ。。)


過放電・過充電・満充電保管はご法度!ショートすると瞬間的に破裂、引火する危険物です。
温度が45℃を超えるとリポバッテリーは膨らみ始めます。また、30℃を越える夏場にドローンを飛ばすと、あっという間にバッテリーの温度が45℃を越え、気化が始まります。夏場は使用前に充分日陰で冷やしましょう。
一度気化が始まってもバッテリーの保護包装の内圧が上がり、安定した温度であれば一定時間後にはまた液体に戻ります。ただし、その包装がゆるくなると液体に戻らなくなります。膨らみ始めても普通に使えてしまうリポバッテリー。もったいないからと言ってそのままろくに注意もせずに使い続けると、帰化したガスが噴出して引火する危険性があります。
目の届かない場所に長期保管する場合は、メーカーの保管電圧を確認して、充電容量を減らして冷蔵庫の野菜室など温度が、一定の場所に保管しよう。満充電のまま野菜室にいれておいても、パンパンに膨れ上がります。また、夏場のバッテリーの持ち歩きが一番注意!僕はこれで毎年メインバッテリーを全滅させてきました。
また、沼に3セルのレースドローンを落としたことがありますが、瞬間的に白煙と炎があがりましま。沼のヘドロが通電してショートしたのか、まさに落ちてから5秒以内です。ガスに引火した炎はしばらく消えませんでした。また、イオンを浸してある内部の金属はまっかっかになってます。真っ赤に熱した金属です。
膨れ始めたリポバッテリーは、塩水に浸けて完全放電させて応急処置後、自治体の指示に従い投棄してください。




AIOカメラ(All in One : カメラ+VTX)




Tinywhoopにのせる機材はもちろん軽量でなければいけません。ここでいうカメラとはオールインワンカメラのことで、カメラと映像送信機がセットになった3.5〜5gのカメラです。なんと、電源につなぐだけですぐに受信機に映像を送ることができます。

CCDとCMOS
視野角
TVL:
VTX





モニター







プロポ


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